incident!!!

□incident!!!#00
1ページ/2ページ


学校祭も終わり、一段落したある朝。

風早は急いで待ち合わせ場所に向かっていた。

(ヤッベー!!寝坊した…!!)

まだ日も浅いが、公にはっきりと言ってしまった(まぁはっきりさせたかった)風早の彼女となった爽子と、毎朝とは言わないが週の半分は一緒に登校するようにしだしていた。それは今日もそのつもりだ。

だが今日は約束したから初めての寝坊。そして今の状況にいたっている。


(ハァ…ハァ…昨日ゲームおそくまでやるんじゃなかったー!)

息が乱れてきたがまだバテるわけにはいかない。約束の時間には間に合わせなければと必死だ。

(それに、こんなにダッシュでいったら寝坊したのバレバレじゃん!!マジ最悪!!)

風早が無理するかもしれないからと言って、最初は一緒に行くことを拒んだこと思い出す。

性格を考えれば当たり前と言えば当たり前かもしれない。だが、風早の彼女、黒沼爽子は風早の予想をいつも上回るくらいの女の子。
『やっぱり風早君がたいへんなら…!!』とかなんとかいってきそうなのが目に浮かぶ。

(でも、別に大変とかじゃないし……むしろ一緒にいたいほうが強いし。)


風早は自分の少し顔がにやけてきたことに気付いてハッとする。それと同時に、爽子と目が合う。二人は自然と笑顔がこぼれる。

「「おはよう!!」」



((…今日も、また、一緒にいられる))

そう思いながら今日という日が始まっていく。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ