incident!!!
□incident!!!#03
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先程の風早の顔を見て
爽子はとても心配していた。
(…風早君のあんな顔、私…初めてみたような気がする…)
爽子は一生懸命考える。
今まで、あんな顔をしたことが一度でもあっただろうかと。
風早の恐怖に怯える顔をみて、この状況がどれだけのことかと理解し始め、不安がよぎる。
それに、風早だけではない。
大好きなちづやあやねの顔だって、恐怖でいっぱいの顔をしている。
(あんな顔…してるのはもう見たくない…!!)
大好きな人達が苦しんでるのは、爽子にとって本当に嫌で嫌で仕方なかった。
(…お願いです…!!どうか、これは長い夢であってほしい…!!)
爽子はこれが夢であることを誰よりも願い、祈り続ける。
これが夢なら
早く、
早く、
…醒めて、と。