incident!!!
□incident!!!#04
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『本当の学校じゃない』
その言葉に爽子やちづ、ピンは驚く。
「『本当の』って…??」
ここが本当の学校じゃない、という言葉の意味に疑問を抱く。
爽子は風早とあやねを見ながら言葉の真意を聞こうとする。
すると、風早は爽子たちにわかりやすく指をさした。
「よく見て。ここから見る教室はいつもなら右にあるはずだよね。だけど………………………………何故か左にある。」
爽子たちは驚いた。
たしかに、風早の言う通り、教室が反対側にあることに気が付く。
「…それだけじゃないわ」
爽子たちが驚いてるとき、あやねも唐突に話しかける。
「教室のタグをみて。『2-A』の文字が鏡文字になっている。」
あやねの言う通り、文字が鏡文字になっていて、『A-2』となっているではないか。
風早たち以外の全員は驚きを隠せない状態となる。
「ちょ、ちょっとまって!!」
ちづは頭を掻きながら風早たちに言い放つ。
「な、なんで学校が反対になっちゃってるわけ??どーゆーこと!?」
よくわかんねーんだけど!!と風早たちに聞くが、2人だって何故こんなことになってしまっているのかなんて分かるわけがない。
風早は「そこまで分かったら苦労はしないよ。」とちづを落ち着かせようとする。
しかし、風早だって不思議で仕方ないのは同じだ。
ここは
一体、
何処なのか――。
それはまだ、
…分からない。