読物短編

□会えなくても、友達と呼ばせて
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楽しかった高校生活。


それも今日でおしまい。

私は

今日、


幌北高校を卒業します。



『会えなくても、友達と呼ばせて〜爽子Ver.〜』





色んなことがありました。


楽しいこと、辛いこと、

悲しいこと、嬉しいこと、

でも、それは―、



どれも

私にとっては

初めてだったの。




それは

風早君と出会って、


あやねちゃんやちづちゃん、真田君や先生…


とにかく色んな人達と

色んなことを共有出来たの。



初めての友達。


…初めての、恋。



すべてがキラキラ、

思いでの中にいっぱい詰まっていて、

初めて会った人に皆のことを喋るとき、何から喋ればいいんだろうって思うくらいで。


それくらい、

大切な、大切な思い出。



何もかもが初めてで、

本当に贅沢な一時だった。



辛いことは、いい思い出になるって初めて知って、


楽しいことは、もっと素敵な思い出になって。


それを…直接教えてくれたことはなかったけれど

皆が教えてくれたような気がするの。




…だけど、

それも今日でおしまい。



ここから、また、

皆それぞれ、

別の道を歩んでいく。



それは中学のときも同じだったのに。

なんでだろ…。


すごくすごく複雑で。


―会えなくなっちゃうって思うのが、すごく。悲しい…。



ううん、

でも、

全て終わるわけじゃない。


ただ、今まであった普通の生活が

また違うものになる―。





…一生のお別れじゃない、

だけど、


だけど、



…本当に、悲しい。



でも、

そうやって思える、


大切な人達に会えて良かった―。



…これからも、

ずっと、ずっとずっと、

仲良くしてくれるかな―??

ずっとずっと、

私をみて笑ってくれるかな??


―皆なら、笑って言ってくれる…かな…??



―ずっと、友達だよって―
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