incident!!!
□incident!!!#00
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それからしばらくして、風早と爽子は学校に向ってゆっくり歩いていた。
ここで二人の会話が盛り上がればいいのだが、付き合って間もないのもそうだが二人の性格だ。少し盛り上がってもすぐに終わってしまう。
((な、なんとかしなければ…!!))
二人の思ってることは同じでも、なかなか言葉にならない。まぁそこが二人らしいのでもあるが。二人はドキマギしながら学校へと歩んでいく。
そんなこんなで、もうすぐ学校に近付こうとした、そのときだった。
「「おっ??…ジェン・トル・メン??(笑)」」
聞き覚えのある声が聞こえてきて風早はハッと振り返る。
「!!…おまえら…!!ほんとに…!!(怒)」
爽子は風早の怒った顔を不思議がりながら振り返る。まぁやはりといえばだが、こんなことをいうのは二人しかいない。爽子は満面の笑みで二人を見る。
「ちづちゃん、あやねちゃん!!おはよう!!」
「「おはよ〜爽子!!」」
ちづとあやねは爽子に笑顔で挨拶したが、風早をまた見た途端、にやにやしながら「まぁ、付合ったばっかだしねぇ…??」「そうそう、なんてったって夢みたいだからねー??」と風早を茶化すだけ茶化そうとする。
「(怒)」
今にも怒り心頭しそうな風早をみた爽子は慌てふためいてきたのだが、それを遮ぎる人物が現われた。
「千鶴、うるさい。」
「あ!!何さ!!龍!!別に…!」
「千鶴、ハウス。」
「!あたしは犬じゃないっつーーのっ!!」
龍はため息を吐きながら風早をみる。
「悪いな、しょーた。」
「いや、サンキュー龍」
風早と龍はお互いを見て少し笑っていた。するとすぐ側から掠れた声で
「あ、さ、真田くん…!!お、お、おはよう…!!」
と挨拶をした。龍は爽子の行動を少し見た後、「あぁ、おはよう」と返し「そういえば、しょーたにもいってなかったな……おはよう。」と風早にも挨拶した。
「あぁ、そうだったな!おはよ!龍。」
風早もそういえばと思い出したように挨拶をし、ちづがわめこうがお構いなしで学校の中に入って行く。
それを見て爽子もとりあえず風早を追いかけ、あやねはちづをあやしながら学校へと入って行ったのだった。