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□嘘か真か
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「店長、伝言があるんだ」
事務所でパソコンとにらめっこしていた晶は、神妙な顔をして事務所にやってきたジョン太にそう話を切り出された。
「どしたの、ジョン太。珍しくまじめな顔して」
「珍しいは余計だ!」
晶のからかいにアフロが吠えた。
「で、誰からよ」
「あ?」
「あんた、あたしを馬鹿にしてんの?伝言があんでしょーが!」
「あ、そうそう。憂夜さんからなんだけど」
「憂夜さん?」
パソコンの電源を落とし、晶はジョン太に向き直った。

「店長、落ち着いてよく聞けよ」
「な、なによ」
いつになく真剣なジョン太に気圧されつつ、晶も見つめ返す。


「憂夜さんが、」


「店をやめるって」


「え?」

晶の思考回路が一瞬止まった。

「だから、憂夜さんが店をやめたいって」

「あんた、なに言ってんの? 憂夜さんがそんなこと言うわけないじゃん」

ジョン太を遮って、晶は言い募る。

「そんなわけ、ない。憂夜さんがそんなこと言うはずない」
そうは思いながら、しかし晶の頭はパニックになっていく。
「確かめなきゃ…。ジョン太、憂夜さんどこ?」
「さっき、もうすぐ来るようなこと言ってたから、そろそろ来るんじゃねぇか」
「うん…そうだ、直接聞けばいいんだ」
晶は、ソファーに座り、じっと考えこんだ。

ジョン太は、そっと事務所を出て行った。
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