スピカ

□死
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ほとんどの人が死ぬことは弱い奴がするもんだと言っているし、思っているだろう。



では、生きていることは本当に強いから生きている・・・?





これも違う。




自殺できる人間は強い。




自殺できる人間は、弱くもある。




そして生きている人間もまた、強くて弱い。





何故人間が生きているのか、





それは、ほぼ時の流れに身を任せているから。



つまりは運であると言える。



そして死ぬことが怖いから。死ぬことで生まれる痛み、苦しみを恐れているからでもあり、



そして、同時にやり残した後悔の念があるからだ。






つまり、コレをふまえると生きていくことは難しい訳じゃない。



意外にも日々の日常は死なない限り永遠に簡単に生きてはいけるのだ。





そして、対となる死




これは何故死ぬのか。



寿命が来たからもあるだろうし、病気だったともありうる。




自ら命を絶つ自殺は




死ぬ覚悟を持ち、痛みも、後悔も何ひとつないのだろう。





だが逆に、生きていく覚悟を捨てた敗北者でもある。







死は、自殺はしてはいけない訳じゃない。




人間は恵まれた中で死ぬ度胸なんてないのだから。




自殺は誰しも出来ない行為。





生きることもまた同じである。








今私が言いたいのは、死ぬことは駄目なことではない。


死ぬことはいけないことじゃない。




死ぬことは弱いからだけじゃない。





よく考えれば、死ぬことも、生きていくことも難しい。




それならばどうすればいいか。





それもまた難しい問題なのだ。







いくらでも考えられる脳を持つ人間だからこそ、




人の心をもつ人間だからこそ、


生きることが、死ぬことがこんなにも難しく、







そして、強いからこそ死ねるし、生きられる。


弱いからこそ、生きられるし、死ねるもの。

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