APH

□酒と本音
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俺はアーサーと久々に酒を飲みに行った。
向こうから誘ってくれるなんて、嬉しくて誘いにのった。

今は兄でもなんでもないただの一つの国として、いや男として見ている。
彼にも俺のことを弟や国なんかではなくアルフレッド.F.ジョーンズとして見てほしくて独立したんだ。
でも俺はその気持ちを彼にちゃんと伝えられなくて、彼は今だに俺を認めようとしてくれない。
俺がちゃんと伝えれば認めてくれるのだろうか?
一人の男として見てくれるのだろうか?
それとも拒絶されてしまうのだろうか?
嫌われるくらいなら今のままでいい。
国として君の隣でその笑顔を護りたい。
『アーサー、君飲み過ぎじゃないかい?』
いろいろと考えごとをしているといつの間にかアーサーは一人で飲み続けていたらしく、顔が真っ赤になっていた。
「アル…」
(ドキッ//)
彼が突然潤んだ瞳にのぼせた顔で俺の名前を呼ぶものだからつい胸が高鳴ってしまった。
「は」
『は?』
「は、はは…はははははははははははは」
『なっ!?』
アーサーが急に壊れたように笑い出した。
ただただ酔っていただけらしい。
(何なんだよまったく!期待させて…)
「おいで俺の可愛いアルフレッド!」
こちらが恥ずかしくなってくる。
何が可愛いだ!俺はもう子供でもなければ、君の弟でもないんだぞ!
なんて言ったら泣きだしちゃうんだもん。
まったくしょうもない人だ。
こんなやつに育てられてきたなんて。
そして、そんな君が好きでしょうがないんだから俺もまったくしょうもないやつらしい。
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