Web拍手お礼SS
□てを繋いで
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普段は、恥ずかしいから。
だから、繋ぎたくても繋げない。
勿論、ヒロ限定だ。
あぁ、ちなみに、なるたちは別だと考えている。
いや、だってまだ子供だからな。
てを繋ぐっていがいとむずかしい。
何故って、タイミングとか場所とか。
明るい昼間は人目が気になる。
村の情報網は脅威だ。
繋ぐとすれば、よる。
雰囲気をいれるなら、何かのイベント、だな。
今日は特になにもないけど。夕御飯をもってきたヒロと、夜の散歩をすることになった。ここ最近お互いに忙しく二人でいる時間がなかった。俺もヒロも寂しかったじゃないかと。
「先生、なにボーッとしてんだよ」
「いや、星が綺麗なのと、誰も見てないから、手、繋ぎたいなって」
「なんだ。あぁ、いいよ。っていうか先生、かわいいな」
「う、うるさい」
「顔、真っ赤だし」
ヒロにからかわれながらも、しっかりとヒロのてをにぎる。暖かいてだ。安心する。
「先生の手、暖かいな」
「ヒロだって」
ヒロも俺のてを握り返してくれる。星を見ながら、ヒロとてを繋いで散歩なんて、結構ロマンチックだな、と心のなかで思った。
「幸せだ」
ヒロの言葉に俺も頷き返す。本当だ。静かでヒロと二人で。幸せだと。