庭球<S&T2>
□女の子だって敵なんです
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最近、気づいたことがある。隼人はモテないようでいて以外と裏でモテるということだ。
本人は全く気がついていないのが俺には唯一の救いである
すると隼人から視線を向けられているのに気づいた
「何人の顔見てるわけ?」
「いや、なんでお前ばっかりモテるんだろうなって」
いきなり話の脈略もなく訳のわからないことをいってくる。
「今日だって女子がキャーキャーいってただろ、」
「あぁ。いつものことでしょ。何をいまさら」
そういうと、ぐっと呟く隼人をみる
「うう゛っ…そうなんだけどっ、なんか…」
「なんか、なに?」
「気になるっていうか。べ、べつになにがってわけじゃ…」
密かに隼人に思いを寄せ静かに見ている一部の女子を思い出す。
「へぇー。何が気になるわけ?」
「わかんない」
だめだ。隼人は恐らく本当にわからないのだろう。俺を気にして女子に嫉妬してくれているならいいけど。なにせ隼人だ。
「ふぅーん。本当にお前って鈍いね」
「はぁ?意味わかんねぇ」
これは相当手強い相手だ
「あ、赤月くん、きいてよ〜」
「なんだよ?」
「あのね〜」
俺と隼人が話していたのに急に割って入ってきた女子をみやる。
あーあ、嬉しそうに話して
お前に好意をもって話をしてみている女子に気づかず楽しそうに話す隼人。
それをみて嫉妬する自分に苦笑いをする
「俺もまだまだか」
なにも知らない、わからない隼人。隼人相手だと何年かかるかはわからないけど。隼人がまずは俺を意識させるとこから始めないとだめそうだ。
それからじっくり俺好みに育てて見るのも面白いかもしれない。