庭球<S&T2>

□相合い傘(リョ隼)
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リョーマが広げた傘にはいる。ちょっと窮屈だ。


リョーマが傘を持ってるからちょっと低い。


「なに?」


「いや、傘もとうか?」


「いい。それよりもうすこしこっち近くによりなよ」

「でも…」


「肩、濡れてる」


「あ、うん」


俺が傘を持つのは無理そうだった。でも高さが気になって軽く傘の柄をもつ


「隼人」


リョーマは持ち手をあけ持ちやすいようにして俺に持たせてくれた、が、問題はそこからだった。リョーマの腕と手が俺の腰にあってまるで引き寄せるかのようにされていた。


うわぁ。恥ずかしい


「なに?文句ある?」


「いや…誰かに見られたら」


「誰も見ないし。傘持たせてるんだからこれくらいいいでしょ。照れてんだ、可愛い」


「う、うるさい。帰国子女だからって…」


「それ関係ないじゃん」


リョーマは時々大胆になるから慣れてない俺はいつも振り回されている。


「あ、そうだ。ちょっとかがんでくんない?」


「なんだよ?」


仕方なく屈むとリョーマは傘を手に持ち不思議そうにしている俺の顔を除きこむといきなりキスをしてきた


「…っ…ふぅ…あ…ん」


「ごちそうさま」


「…り、リョーマの…ばか…」


得意気な顔をしニヤリと笑うと屈んだままになっていた俺の頭をなで気にもとめずにいった


「顔、赤いけど?ほら、帰るよ」


「わ、わかった」


淡々と話すリョーマに勝てず渋々と傘のなかに入る


「隼人、傘、忘れてくれてありがと」


「何で?」


「ちょっと得した感じ。デートみたいじゃん」



リョーマの一言で心臓が跳ねる。きっと俺のかおはまっかだろう。


でもほんの少しだけど嬉しかったのは事実だから


「リョーマ、俺の方こそ傘、いれてくれてありがとう」


「どういたしまして」


「それと…こういうのもなんかいいな。雨、でーと」

「隼人…そうだね。」


どちらからともなく空いてる手でてをつなぐ。


もう少しこうしていたいと思ったのはあいつには内緒
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