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□魔境の心
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吹雪「豪炎寺くんってさ、すっっっっっっっっっっっっっっっっごいシスコンだよね」
円堂「いきなりどうしたんだよ?」
豪炎寺「第一声がそれか」
吹雪「だって、映画のヤツでさぁ…観た?てゆうか観たでしょ、キャプテン」
円堂「観たぞ」
吹雪「豪炎寺くんがクソ目金のユニフォーム着て、グラウンドに登場する前のシーン」
円堂「あぁ、あのこと言ってんのか、吹雪は!」
吹雪「妹さんが“忘れたの?私があんな目にあったのは、サッカーのせいよ。サッカーなんて、大嫌い!私の嫌いなサッカーを、お兄ちゃんはやるの?”って引き止めてんのに、“お前は誰だ。お前は夕香じゃない”って!どゆことー?!なんで分かるんですかー?!アレですか、前髪が1センチ分け方が違うのを見破ったんですか!それとも少し声が高かったからですか!二重が一重だったからですか?!」
豪炎寺「…………」
円堂「…本当なのかよ…?」
豪炎寺「いや、違う」
吹雪「違くないでしょ?図星でしょ?」
豪炎寺「……もういいよ」
円堂「(認めたーーーーーーー!!)」
吹雪「フッ…」
豪炎寺「(鬼だ…俺に否定させないようにして円堂に俺をさらなるシスコンであることを認識(インプット)させようだなんて………まぁ、それに背けない俺もアレなんだが…くそっ…)」
吹雪「なにか文句でも?シスコンくん」
豪炎寺「なにもございません」