小説〜想い出は本の中に〜
□花咲かじいさん“おまけ”
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…ポチは助けられなかった、けど改変は直った
「おいアミダ、これから先改変を直したいなラ、目の前のものだけを救っていク…なんて世迷い言は言わない方が良イ」
…おいラウム、勘違いするなよ?俺は人間で良心はある、全てを犠牲に改変を直せるような奴だと思うなよ!?
「あァあァ、いつまでその思想を貫けるか見せてもらいたいネ」
…はっ、俺はラウムと軽くギスギスした空気を振り撒きながら花咲かじいさんの中身を読んでみた。
そこにはしっかりと、さっきまで枯れ果てていた木にピンク色の花が飾られていた。
大木の上に乗り…ポチの遺灰を撒いているおじいさんの目にはうっすらと涙が滲んでいるようにアミダにはみえた。
それがアミダの介抱による優しさからきた涙なのか、ポチが原因不明で亡くなった事からくる涙なのか…それはアミダにはわからなかった。