小説〜想い出は本の中に〜

□タイム・エイジ
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某日ーーー'
俺は人生史上初と言っても過言ではないくらいの悪夢によって目が覚める事になった。

「はははアミダ、どうした?冴えない顔がいっそう冴えない顔になっているぞWWW」

俺の横で人間の皮を借りた中身悪魔の異人が、寝起きの俺をカリカリさせているのは最近ではそう珍しくない。

シンデレラの一件以来、なるべくこっちの世界では人間の姿でいてもらう事にした、
この間の○ルサンを焚いた時に俺がカラスと喋っていた所を近所の人に見つかり、少しサイコと思われたからだ。

人間の姿を長時間維持するのはパワーを消費するらしいが、食事(家にいるときのみ)と寝る前にはカラスの人形に入るのを許しているので…まぁいいだろう、な?ラウム?

「譲歩はしてやる」

悪魔も世間体は気にするらしく、家の中でと外とでは それはそれは言葉遣いが違う。
ここ何日かでの俺の悪魔に対する知識の向上ぶりには地上の学者は度肝を抜かれるのではないか?

まぁ「カラスがね、喋るんですよ、ラウムって悪魔なんです」なんて言ったら、学会でまたサイコ扱いなんだが。
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