小説〜想い出は本の中に〜

□事の発端
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「むかしむかしある所に……」
そんなどこか懐かしい冒頭の台詞を俺の横で親が子供に読み聴かしている
当の子供は内容を知ってか知らずか笑っているのは親の聴かせ方が上手いからなのだろうか?。
今年18歳になる俺が、青春街道真っ只中だというのに日曜日の昼間から公園にいるというのはどうなんだ?

何かものすごく勿体無い事をしているように感じるのは俺だけだろうか…

うん、帰って物置の掃除でもしよう、そうしよう。

………何か隣の親子の会話内容が気になるが 「物置の掃除」 と大義名分ができた今、そんな他人の会話に耳を傾けている時間などない…いや時間はあるが…
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