詩ーうたー3

□あなたの望みに
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ある人が問いました。





「貴方はどうして生きるのですか?」




ある人が、答えました。






「なぜなら私は生かされてるから。」







またある人が問いました。




「もしも願いが叶うなら


貴方は何を望むでしょうか。」





ある人が答えました。






「叶うなら1つだけ。


どうか今すぐ私に死を。」







問うた人は驚きました。




その顔があまりに美しくて。









「私には、もうないの。


生きてる理由も


存在しなきゃならないワケも」







ある人がそっと呟きました。






それは悲しく



あまりに綺麗な響きでした。








「それなら自分がなりましょう。



貴女の理由に。



存在価値に。」









なぜなら貴女が恋しいから。






貴女のことをどうしようもなく




愛しいと、思ってしまうから。









貴女を失いたくはないから






自分が唯一なるのです。






貴女の価値に




生きる希望に。






だから、どうか。






次に願いを聞いた時は





どうか私に別の言葉を。








「もしも願いが叶うなら


貴方は何を望むでしょうか」


























私は貴女の心を望みます。





























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