詩ーうたー3

□街と人と、取り残された私と
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街を人が作って
街が人を作る。

人が変われば
街が変わって
街が変われば
人が変わる。


ぐるぐると
全てが全てが変わり続けて。


もといたところはどこなのか
これからどこへ向かうのか。
何も分からないうちに
次から次へと変わってく。


人は街を変え続け
街は人を変え続け
お互いが、お互いを変えてゆく。



ただ私は、
置いていかれないように
取り残されないように
必死で必死で追いすがって。


伸ばした手は
何も掴めず
何度も空回り。

掴みかけた街の影が
指先で消えていく。

大切なものを抱える腕は短すぎて
それでも、
どんどん増えていく大切なものは
まるで砂のように
変わりゆく街へこぼれていった。


結局何も残らなかった腕で
自分自身を抱き締める。

置いていかれた私を
取り残された自分を
慰めるように、
守るように、
きつく、きつく。


頬を流れる涙に
気付かないふりをして
変わり続ける街の真ん中で、
誰にも聞こえることない声で、
'タスケテ'と叫ぶんだ。


救いなんて求めてないけど、
ただ気付いてほしくて、
手を伸ばしながら
何度だって叫んでる。












































(あぁ、)(変わることが)(こんなにも怖いなんて)
(やめて、)(置いていかないで)(私はここよ)(ここに居るの)(誰か助けて―…)

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