ZONE;「LOVE MADONNA」

□LOVE MADONNA
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クールで、酷い俺のMADONNA。

そんな君だけど…



〜憂鬱なるスパイダー〜

「だからさ、俺はどうでもいいんだって。」

なぁ〜?と、俺に話を降る俺の想い人は男。

その男は今、男につきまとわられている。


その想い人をつけまわすのも男なわけで。


切実です…。

俺はそれを今日ここファミレスに呼ばれて初めて知った。

「…しらないから。怜、こういうのは2人で話してよ。」

なんか情けなくなってきた。

「やだし。なに?俺の事、どうでもいい?」

俺に擦り寄る怜は中性的で、色っぽい。

その様子を対面ですわる彼も見てる。

そんな怜と彼を冷めたコーヒーを飲みながら、そしてうつむきながら見た。
怜は俺の肩をつかんでなぁなぁと揺する。
彼は、そんな俺たちを見て席をたった。

(「…泣いてたんじゃねぇ?彼…」)

そんな彼の様子を怜は見て俺の肩を揺するのをやめてソファーに身を沈めた。

「…しっかり話してやったらよかったのに?」

「何で?」
サラサラの髪の毛をゆっくり書き上げながら怜も冷めたコーヒーを飲んだ。
「俺、別にあいつ好きじゃないもん。」
「じゃあ、そう言ってやれよ…。」
たしかに、怜が男からも女からも好かれるのもわかるし、キレイだけど…

もし自分だったらと考えると、つらい。

「ねぇ、怒ってんの?」
さっきまでの強気な感じとは一変して俺に擦り寄ってくる。
「…いや。」
「…春、怒ってんのかよ?」
「…怒ってないから!つか、はなれろ〜!」
俺は怜をこづいて俺からはなした。

「…うれしいくせに。」

「?なんかいった?」

怜が何か言った気がしたけど、怜は何もないと言うと店員にもういっぱいコーヒーを注文した。

そんな怜を見てると…

憂鬱だ…。
 

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