犬も歩けば棒に当たる。…私は何に当たる?
□だって、俺は__
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彼女に初めて会ったのは、久しぶりに菊の家に遊びに行った日
「いや〜菊の家はあいかわらずだな!!」
「恐れ入ります」
そんな他愛のない話をしていた時だった
「失礼します。お茶をお持ちいたしました」
その人物が、俺の初恋の相手___春海だった
「ありがとうございます、春海」
「えへへ・・///」
照れながら笑う顔に 俺はひかれたんだ
「Oh!そこのcuteな子は誰だい?」
そう、いつもの調子でいった
「御挨拶なさい」
「あ、うん・・・春海と申します。えーっと・・・・」
あぁ俺の名前か
「俺は世界のヒーロー!アルフレッド・F・ジョーンズさっ!!」
それから、毎日のように菊の家に___彼女に会いにいった
* ・ * ・ * ・ * ・ *
「Hello!! 菊、春海、遊びにきたんだぞ!!」
「いらっしゃい!アルフレッドさん!!」
今日もアルフレッドさんがきてくれた
「今、菊を呼んできますね。縁側で待ってて下さい」
そして菊の書斎へ向かう
「菊ーーー!アルフレッドさんが遊びにきたよーーーー!!」
そういいながら書斎の戸を開けた
__が、間もおかずに閉めた
再度開けると 一喝
「こらぁ!菊!また昨夜からずっとパソコンやってたでしょ!!」
「なっ!!?春海!?別にいいじゃなないですか
これだって私の仕事___」
「お黙り!!」
言い訳される前に遮る
いつもならここで15分程度お説教に入るのだが、今はダメだ
「・・・っと、今日はいいか。ほら早く!」
「はいはい。少しは爺を労って下さい・・・」
(・・・・・・それに、あの方の目的は私ではありませんし____)
菊の冷たい顔など、見てもいなかった
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