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□その2 逃亡魔王
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→魔王について(軽い説明)。




「つまんねええぇ」

魔王はいつもの服
(ワイシャツ+プリーツスカートの
学生服にマントを羽織った姿)
で、学生鞄を持ち、ローファーを
履いて、舗装された道を歩いていた。

ここは、魔界立学校が小中高と
揃っている学園通りだ。

そんな道なので、
ツノや尻尾が生えていたり、
耳が尖っている魔族の上流階級の
お嬢さんがきゃっきゃと会話を交わしつつ
楽しそうに歩いていく。

道にいるのは、ほぼ魔王の同級生、
先輩、後輩である。

「なんでともちゃんは
学校いってないんだよぉ〜」

と、魔王はぼやく。

意訳すれば、魔王はともちゃんや
びす子、まっすん以外に友達が
いないということだ。

いくら上流階級のお嬢さんの
集まりとはいえ、
魔王のランクは破格である。

無礼を働く訳にいかないので
迂闊に近づいてくる輩がいないのだ。

そして、結構デカイ理由として、
中等部に進学する際に、
魔王の仕事が忙しく、一月ほど
学校を休んでしまったので
速い話が中学デビューに失敗したのだ。
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