文章
□序
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現在、勇者が魔王城に侵入中なのだ。
今月に入ってから、もう12人目だ。
内、8人は、玉座の前に立つ
強面の将軍、ぼっすんに殺害され、
4人は魔王軍の兵士、ともちゃんに葬られている。
で、
魔王は、一緒に遊んでいたともちゃんが
勇者退治に駆り出されたのが気に食わないのだ。
「ともちゃんじゃなくたっていーじゃん。
お前行けよ、将軍だろ?」
「しょーがねえだろーが。
あいつだって兵士なんだし」
「ちぇっ。
私より勇者が大事なんだな−!!!
あ−−!!!
ともちゃん、私より勇者を取ったんだ!!!」
うっとうしい魔王の叫びと重なる様に
階下で爆発音がした。