アイユメ
□Q1
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おはようございます、皆さん!!
今日から海常高校一年の榛名美夢です!
なんと今日は入学式!……なのに、今ダッシュ中なんです。
………え?
なんでかって?
寝坊したからですよ。
何か文句でも?(怖)
とにかく、海常高校に向かって全力ダッシュしてるんです!!
この角を曲がると、すぐに海常高校!
そう思って角を曲がると、
-ドンッ
「…―ッ!…ったぁ…」
思い切り曲がり過ぎて、誰かにぶつかった。
「わっ、大丈夫ッスか!?スイマセン、前見てなくてっ…」
「…あ、大丈夫で、す…!!」
なんとまぁ。
顔を上げると、それはそれはステキな人が目の前に。
「…あの……?」
「あ、はいっ。大丈夫です!じゃあ遅刻しちゃうんでもう行きますね!!
あなたも急いだほうがいいですよっ!」
ぺこりと頭を下げ、その場を去る。
やばい!!
ホントに遅刻しちゃう!!
今日は入学式だから遅刻はできないのにっっ!!
………そういえばあの人も同じ制服着てた気がする。
ゆっくり歩いてたけど、いいのかなぁ…。
+++
「…間に合わなかった……!!」
なんと、あれだけ急いだのに5分間に合わず。
だったらもっとゆっくりくればよかった。
あの人みたく………って…あれ?
なんであの人体育館にいんの?あれ明らかにあたしより遅く来るようなスピードだったよね?
え?なんで?
おかしくない?
「…うっそだぁ。」
ぽつりと呟いた声が、どうやら調度静かになった体育館に響いたようで、ほとんどの人がこちらを振り向いた。
「やべ、」
さっと頭を引っ込ませたが、担任らしい先生がこっちに歩いて来て、あとで職員室にこいとかなんとか言ってきた。
内心めんどくさいと思いながらも、自業自得かと一人納得し、入学式が終わるまで外で待っていた。
+++
しばらくして、入学式が終わったのか先生が迎えにきた。
なんとも面白い頭(バーコードハゲ)をしていたので、職員室で怒られている間も笑いをこらえるのが大変だった。
こってり絞られ、心の内で悪態をつきながら教室へと向かった。
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