アイユメ

□Q9
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ある日の榛名家。



「ねぇ龍、お姉ちゃんがいいこと教えてあげよっか」



「お前がいいことって言うときはたいていいいことじゃない」


「お姉ちゃんに向かってお前とか言うな。シバくぞ」


誰だろうね、こんな風に育てたの。
ちょっといやかなり?顔いいからって調子のってんだよコイツ。


でも彼女とか作らないんだって。

軽く女嫌い?


「で?なんだよ」


「聞きたいのか仕方n「いらない。部屋戻る」ごめんお願い、ちょっと聞いて。
ほんとにいいことだから。

海常のバスケ部入りたい龍にはすごくいいことだよ」



「聞く。なに」


お、いい子。

昔からバスケのことに関してはなんでも聞きたがるからね。



「黄瀬涼太って知ってるよね?」



「当たり前。キセキの世代知らねぇとかありえねーから。

あの人海常入ったんだろ?
俺も早くあの人と一緒に練習してーなー」



なんだコイツ。
バスケの話になるといきなり目ェ輝かせやがって。

ま、いいけどさ。



あたしもバスケ好きだから。


「それでね、あたし実は黄瀬君のアド持ってます!!」


腰に手をあてて、どうだ!!といわんばかりにない胸を張る。



「!!まじか!!くそ、美夢のくせに」


「そんなこと言ってるともう一ついいことあるのに教えないよ?」


「………なんだよ」


お、おとなしくなった。



やっぱり言うこと聞かないヤツには脅しが一番♪←



「今度黄瀬君と笠松主将が家に来ます。
なぜかとゆーと、黄瀬君はお勉強、笠松先輩は部活内容の打ち合わせです」



「まじでか!!なぁ、なんか話とかできっかな!?」


おーおー喜んじゃって。
仕方がないからお姉ちゃんが一肌脱いでやるか。



「できるんじゃない?
休憩時間とか話できると思うけど。

あと勉強終わったら練習付き合ってもらえば?」



「俺生まれて始めて姉ちゃんに感謝した」


「……お兄ちゃーん、龍がねー、あたしのこt「わーっ!!ばかっ、呼ぶな!!」ふがっ」


「どうした美夢っ!!」


ほら、お兄ちゃんあたしのこと大好きだから。

龍には容赦ないんだよね。


龍なんてそれでどれだけ泣き見たか。



「あ、間違えた。なんでもなかった」


「……そうか?」


「うん。だから部屋戻って」



「ん」


いや、いたらいたでジャマだし?

隣で龍が安心したように息をついた。



「んで、いつくんだよ?」


「今週の土曜日」


「あさってかよ!!」



「あ、うん。そうなるね」


慌て過ぎだろお前。
好きな女の子部屋に呼ぶような感じ?に見えるぞ。



あ、そういえばあたしも部屋片付けなきゃいけないんだった。

明日片付けよう。











(黄瀬さんと笠松さん来たらちゃんと教えろよ!?)

(はいはい。なんなら一緒に勉強する?)

(する)

(お、勉強嫌いの龍が珍しい)

(いやだってあの二人と同じ部屋にいれるとかそれだけでスゲェ)

(……あっそ)
 

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