09/09の日記

23:49
ネタ帳
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「――…」

名前を呼んではみたものの、こんな状態(腹に穴あきかけてます)では声なんて出るはずもない。
第一、こんな寂れたような街にある森から、遠く離れた黒の教団までどんなに叫んだところで声が届くはずもないのだが。
かすれた声はほんの少し鼓膜をかすっただけで、声というよりもうめき声に近かった。
それでも、多分今頃は気持ちよく寝てるであろう彼の名を、心の中で何度も呼び続けた。

とは言え、自分の命を繋ぎとめるにはまず人を探さなければならないわけで、だけどさっきまでいたはずの神田とアレンがいないので、今、桜海は一人きりということになる。

――となれば、今の桜海はものすごく危険な状態にあるのではないだろうか。

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