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□Amethyst 『HappyBirthday』
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平泉「…さぁ、着いたよ。楽しんでおいで。」




ちぃ「うん…。ありがとう、お父さん。」




公務に向かうついでにお父さんに送って貰ったのは小さなバー。



今日は私の誕生日。



先日届いた招待状はいつも私を衛ってくれる皆からで。



忙しいのにも関わらず私の誕生日をお祝いしてくれるとの事だった。



平泉「今日のパーティー行けなくてすまないね。…その服とても良く似合ってるよ。お母さんにそっくりだ。」



お父さんも今回の企画に参加してるらしく今日着ていく服はお父さんがプレゼントしてくれた。



可愛らしい真っ白なワンピース。



ちぃ「ふふっ、ありがとうお父さん。お仕事頑張ってね。」




入口前に停めた車が走り去るのを見送って私は店内へのドアを開けた。




「いらっしゃいませ、ちぃさん。お待ちしておりました。」



ちぃ「真壁さん?!」




入口を入って直ぐボーイ姿の真壁さんが立っていた。



真壁「本日はお越し頂きありがとうございます!既に皆さん待っておりますので早速ご案内します。」




それでもいつも同じ敬礼する姿がなんだかおかしくてつい笑ってしまった。



真壁「???どうしたんですか?」



ちぃ「ふふっ、真壁さんて可愛いですね。」



思わず出てしまった本音。男の人に可愛いなんて失礼だったかな…。




けど真壁さんの顔はみるみる赤く染まっていく。




真壁「あ!…あのっ、これ…僕からのプレゼントです!」



ちぃ「え…私にですか??」



真壁「も、勿論です!お誕生日おめでとうございます!」



真壁さんから貰ったのは可愛い手鏡。



真壁「す、すみません!何を選んだらいいかわからなくて…これなら毎日使って頂けるかと…あぁっ僕は何を言って…」



必死で言葉を繋ぐ真壁さんの方が何だか可愛い。




ちぃ「ふふ…毎日使わせて貰いますね。」



その言葉に真壁さんはパッと顔を上げると私の店の奥へと案内する。



心なしか真壁さんのお尻にパタパタと尻尾が見えるのは気のせいかな?



真壁「では先ずはこちらのテーブルへどうぞ!」



真っ暗な店内に突如ある一つのテーブルにスポットライトが照らされた。



そこに座っていたのは…。




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