狭間の扉
□崩壊寸前!!一年六組(仮)
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二時間目:理科
(キーンコーンカーンコーン)
(ガラッ)
「おらおら、座れ〜」
アクセル「誰だ?あの白髪のじいさん……」
「俺の名前は“シグバール”だ!!今日からお前達の理科を担当することになった!!」
ロクサス「あの先生、声大きいね…」
デミックス「うん。すごいデカイ声…」
シグバール「じゃあ出席とっから!!え〜と?……ロクサス!!」
ロクサス「はい…」
シグバール「なんだ?ロクサスは休みか?」
デミックス「せ、先生〜?ロクサス居ますよ?」汗
シグバール「ロクサスは休み、と」(カキカキ)
ロクサス「っ!!??」(ガーン)
デミックス「話聞けよ、じじぃィィィィィィッ!!!!」
シグバール「うるせぇ!!!少し黙ってろ、お前は。誰だ?お前は…………
ラクシーヌ
か?」
ラクシーヌ「あ、あたしィィィ!?」
シグバール「うるせぇ奴は成績下げっからな?」(カキカキ)
ラクシーヌ「ちょ、あたし喋ってないわよ!!!!」
シグバール「次、ブレーキ!!」
…………………………。
この時、六組の中の時間は止まった
皆、敢えて口には出さなかったが誰の事かは予想がついた
アクセル「先生…ブレーキって…」
シグバール「お〜い、赤毛のブレーキ君は居ないのか?」
アクセル「ちくしょォォォォッ!!!やっぱり俺かァァァッ!!!!」
シグバール「ブレーキも休みか。いや、六組は休みが多いなぁ」
と、アクセルは…すっ、と手を挙げた
アクセル「先生、俺はブレーキではなくアクセルです」(キッパリ)
教室が少しどよめいた
アクセルが自ら挙手し、教師に意見(?)したのは今日が初めてだろう
生徒全員が成り行きを見守った……
シグバール「はい、授業始めま〜す」(サラッ)
全『Σ無視ィィィィィッ!!??』
アクセルの発言を自然にスルーしたシグバール先生
とうとう、見るからに短気そうなアクセルはキレた
アクセル「ゴラァ!!てめぇ、人の話聞いてんのかぁ?この(下品な言葉が炸裂したため、略)誰が教師と認めるかァァァァ!!!!」
教室が静まる
と、シグバール先生はアクセルを見た
シグバール「なんだ、ブレーキはいるじゃねぇか。いるならいるって言ってけろ?」
全『Σ振り出しに戻ったァァァッ!!??てか耳遠すぎだろ!!』
その後もゴーイングマイウェイで授業を進めるシグバール先生
教室の片隅でキノコを生やしているアクセル
目の前にいる、教師とは言い難い人物に恐怖心を抱く生徒達
さまざまな光景を描きながら授業は終わった
シグバール「じゃ、次はP35からな?おりこうちゃんにしとけってハナシ」
(ガラッ……パタンッ)
デミックス「なんなんだよ、あの爺さん!!」
ロクサス「俺、欠席扱い…」泣
ラクシーヌ「あたしなんか点数引かれたわよ!?」(キーッ!)
マールーシャ「アクセルはどこだ?」(キョロキョロ)
ロクサス「……あそこ」汗
アクセル「ブレーキとアクセルって紙一重だよな。アクセルなんて突っ走るだけなのに。俺、少し歯止めかけなきゃいけないよな。突っ走ってばっかだからいつもいつも失敗するんだよな。あいつの言う通りだよな、これからはアクセルを改名してブレーキって名乗ろうかな。うん。それがいい。そうしよう。そうすればきっと道は開けるさ……」(ブツブツ)
マールーシャ「怖っ!!何してんの、あいつ!!」(ヒイィ!!)
デミックス「無視されたのが相当ショックだったみたいだよ〜」(哀れみ)
ロクサス「たしかに、あんなに会話が噛み合わない教師は初めてだよ」(ゲンナリ)
ラクシーヌ「てゆーかウケ狙ってんのかしら…」
デミックス「笑えないよ…」(フッ)
6組をどんよりした空気が包む中、時間は刻一刻と過ぎていきます!!
次に待っていたのは
古典でした…
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