Novel

□いいね!
2ページ/2ページ

「いいね、行こうぜ!今度は前のようにはいかねーからな!」

アキラはニヤリと微笑んだ。今まで出会ったどんな女性より、可愛い微笑み。
でも、本人にそう言ったら噛み付かれるな。


うずうずしているアキラを見て、結城は食べるのを急いだ。その間、以前ボウリングに行った時の話で盛り上がった。


「しっかし、この前のアキラ、勢い余って自分まで転がってったからなあ」

会計を済ませた後、結城は挑発的に言った。


「おっ、俺は、あんな醜態を見せない為にも、友達と行って修行してきたんだぜ!」

赤くなるアキラ。醜態とはとんでもない、面白いものを見せて貰ったと、結城は内心思った。


それにしても修行とは。
また俺と一緒にボウリングすることを、待ち望んでいてくれたのかなとか、思って何となく、うれしくなる。

「そりゃ楽しみだ、じゃ負けたらバツゲーム有りで」
「いいね!望むところ!」


今はできるだけ、この「いいね」を聞いていたい。


「いいね」の度に、未来が明るく照らされてるよ。
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ