小春日和

□03
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近藤「…で、君たちはどうしてあんな所にいて、
どうしてどうなったのかな…?」

近藤は、三人に問い詰めた。

近藤「あと、後で家まで送るから、住所を教えてくれないか?」

近藤の質問で、
三人の体は急にこわばった。

由梨(ちょ、どうするよ…)
萌絵(沙代!!何とかして!!)
沙代(何その無茶ぶり! …まぁ何とか…)

三人は目で会話すると、沙代が少し間を置いて話した。

沙代「…近藤さん…」

近藤「?」

沙代「私たち…家、ないんです…」

近藤「…」

沙代「私たち、色々あって天人から逃げてて…
それで、昨日の夜あそこにいたんです。」

近藤「…それで、これから泊まる所とかあるのかい?」

沙代「…ないです…………あの、」

沙代「もし良ければ、その…
真選組にいさせてもらえませんか!!?」

沙代の急な申し出に、土方は片眉を上げた。

土方「…ウチはただでさえ女人禁制なんだ。
隊士たちの士気を下げる気か?」

由梨「…それは…」

由梨が言いかけた時、近藤と松平が声を張り上げた。

「「何言ってんの!!?」」

近藤「逆に隊士たちの士気も上がるじゃねーかトシ!!」

松平「こんな嬢ちゃん見捨てるたァ、図太い神経持ってんな、オイ!!」

近藤「大丈夫だよ君たち!!
オジサン達が天人から守ってやるからな!!」

土方「いや、『達』って…
…もうどうでも良くなってきた…
…そういや、お前等名前は?」

由梨「あ、由梨です。」

萌絵「えっと、萌絵です!」

沙代「沙代です。」

近藤「じゃあ、部屋に案内するから、付いてこい!」

「「「はい!!」」」

土方「…近藤さんって本当、お人好しだよなァ…」

三人は心の中でガッツポーズをし、

((沙代ナイス!!))
(がんばったなあたし!!)

と、心の中で思っていた。
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