非公開用。
□だっておれおうじだもん
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気になる。
1度病院へ向かうフランを見たけどそんな特別な奴なのか?
1人の人間に執着するなんてフランにはありえなにことだ。
ましてや一般人に。
とりあえず哀とやらの病室へ向かい窓の前に座る。
特につよそうって訳でもねーし殺しがいも無さそうだし…まぁちょっと美人だとは思うけど
王子ほどじゃねーし?
気づかれないように気配を消し、ゆっくり窓を開ける
【誰…ですか?】
気づかれた。
いやいや嘘だろ?
暗殺者だし気配消すのはお手の物目の前にいたって
一般人には気づかれないぐらいの実力はあるこの俺が。
入ってすぐに気づかれた。
「ししっ正直驚いたぜー…」
今の気持ちを素直に声に出すと少しおびえた表情でスケッチブックを差し出す哀
ナースコールに手がのびるのを見て不審者扱いかよ…と少しイラつく。
まぁその反応が当たり前なんだけどな
「哀…だっけ?蛙がココきてんの?」
【カエッ蛙さん!?】
哀の表情がかわる。
うわフランの話しただけで警戒心0になってるし。
そう思いつつ病室をぐるりと見渡し
「ふーんきったね。」
と適当につぶやくと
【何コイツウザい。こちとらここに5年以上すんどるんじゃぁぁぁぁ!!マイホームじゃァァァ!!!なんて書かないよこんなことに使ったら紙無駄だからね!!】
と真顔でかえってくる
かっちーん。
俺一応暗殺者だから今すぐにお前を天国におくれるんだぜ?
いや待てよ、自分からふっかけたんだっけ。
ちらっと見れば哀は窓のほうに視線を向けていた
…?鳥かなんかか?
まぁどうでもいいな
新しいページをめくる哀を見て素朴な疑問が浮かんだので聞いてみる事にした
「そういえば何でスケッチブックなんかに描いてんだ?ホワイトボードとかあんだろ?」
すると哀はそんなもの当然。という顔をして紙をこちらによこす
【そんなの遺しておきたいからに決まってるじゃないか。】
ちょっとおどろいた。
特に死んでいく人間について考えた事無かったけど
哀をジッと見る。
悪かったなって思った
「…わりぃ」
聞こえないぐらいちっさい声で言った
【何?聞こえない】
「なんでもねーよ!!」
聞こえないとか言われて急に恥かしくなった
何王子に謝らせてんの?
ほんとコイツむかつく
【えー逆ギレはんたーい】
「二度といわねーよ!!」
「だって俺王子だもん」
蛙がこいつに執着する意味がなんとなく分かった。