非公開用。
□おもいでとかこ
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病院に着き、609号室をのぞけば、妙にソワソワしたタゲーットの男がベッドに横になっていた
とりあえず、無線で部下に連絡し標的は病院にいることを告げ早足で哀さんのいる病室へ
「哀 さん?」
【あっ蛙さん!!】
そういえば一時期哀さんの中ではやった絵文字ブームは去ったらしい
「ケーキなんて食べます??」
その瞬間哀さんの顔がキラッと輝いた
哀さんはすんごい勢いで首を縦に振り大好きだぜアピール
そんなに喜んでくれるならちょっと嬉しかったり...
ショートケーキをお皿にのせただけで哀さんはテンションMAXなようで
【ほほほっホントに食べて良いの??】
「…ダメですって言ったらどうしますー?」
その瞬間すんごい落胆した表情になる哀さんがかなり面白かった
「嘘ですよー一緒にたべましょう」
もうひとつのケーキをとりだした
ケーキを食べながら哀さんは病気について話してくれた
つまり書いてくれた
【あんま面白くない話だけど聞く?】
ちょっと悲しげな表情になったのをミーは見逃さなかった
「どうしたんですかー??」
【私生まれつき心臓が弱くて学校とかにも行ったこと無いんだけどね
お母さんとかお父さんには通院と入院それに生活費でお金が無かったの】
「………」
【多分皆疲れてたんだと思うよ…私も、お母さんもお父さんもでもちょっと悲しかったかな?殴られたの初めてだったし?】
「っ...」
哀さんと一緒に居ると何も考えられなくなるらしい。
今分かった。
体が勝手に哀さんのことを抱きしめてるわけですから
でも、悲しくてミーもそんな良い人生だったわけじゃないけど、
哀さんに出会って今幸せですから
そんなこといわないで下さい
「ミーが…ミーが幸せにしてあげます哀さんのことずっと」
あいかわらずのポーカーフェイスだけど伝えたい事は伝わった
【ありがとう。でもね今すんごく幸せだから心配しないで】
ミーの腕の中でふんわり笑う哀さん
「ミーも幸せです」
日の光に照らされ哀さんの横顔は儚く綺麗でした
幸せへの一歩