∬私のキモチ∬
□キモチの変化
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高瀬悠美-TAKASE YUMI-(15)
天然で素直じゃない高校一年生
これからこの少女の彼氏になる人は、目が死んでいて天然パーマで反面教師。
坂田銀八-SAKATA GINPACHI-(2?)
天然パーマの反面教師
これからこの教師の彼女になる人は、天然で素直じゃない生徒。
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この物語は、2人のラブストーリー。
∬キモチノ変化∬
私の席は一番前の教卓のすぐ前。
私の担任は坂田銀八。天然パーマの反面教師。
「一番前の教卓の前だから、サボれないんだよなぁ…」
「お〜い高瀬、お前は教師の前でそれを言うな〜」
「はぁ〜い…」
銀八先生。カッコいいけど…不真面目な感じ……。
「罰として放課後補習な!!」
「えぇ〜!嫌だぁ〜…!」
「絶対来いよ!じゃねぇとパチンコにつき合わすぞ!」
先生〜?未成年をパチンコに誘うのはちょっと…
ーああ…早く帰りたい…
気付けばもう9時。完全に危険な時刻…
「先生…帰りたいです!」
「じゃ、送ってやるよ。それと…最後に……」
先生が手招きをしているから、私は先生の元へ駆け寄った。
頬になにか柔らかいものが当たった。
「ふぇ!?」
私が間抜けな声を出したからかな…?
先生が笑った。
「ぷはっ!お前っ間抜けだな〜!!」
失礼な………。
「いいいイキナリ先生が……っ!その…」
「キス?」
「をするからで……!!その……決して嬉しいとかいう感情は1センチも1ミリも抱いてないですからね!!決して!!!!」
先生は私の頭に手をポンと置いて笑った。
「分かってるよ。これは俺へのご褒美」
何故か悲しそうに見えた。
教室を出て行こうとする先生の袖を、私は引っ張った。
このまま帰ってはいけないと思ったから…
「でででも…その…ちょっと嬉しかったりしたような……でも別に嬉しいわけじゃ……ッ!!!」
先生はまた笑った。
「どっちだよっ!」
「どっちって…!その…」
こんなに笑っている先生は初めて…カッコいい……
「なーんて思ってないですから!!」
「は?」
「いやっ!その…!」
先生は私の頭を撫でて言った。
「お前飽きないやつ」
こんな事を言われて、まともにいられる女の子が何処にいるか聞きたいもんだ。
なんか私おかしい……。なんで先生といてこんなに熱くなっているのだろうか……。
あああああ!!
「ぎぎぎ銀八先生!かか帰りましょう!!」
「お前慌て過ぎ。可愛いやつ」
かか……可愛い?
「かかか可愛くなんかないです!!っていうか帰りましょう!!」
「そうだな」
ヤバい……。カッコいい…。
先生ってこんなにかっこ良かったっけ?
なんか調子狂っちゃうよ…