∬私のキモチ∬

□キモチの変化
1ページ/1ページ

****************
高瀬悠美-TAKASE YUMI-(15)
天然で素直じゃない高校一年生

これからこの少女の彼氏になる人は、目が死んでいて天然パーマで反面教師。



坂田銀八-SAKATA GINPACHI-(2?)
天然パーマの反面教師


これからこの教師の彼女になる人は、天然で素直じゃない生徒。

****************

この物語は、2人のラブストーリー。




    ∬キモチノ変化∬
私の席は一番前の教卓のすぐ前。

私の担任は坂田銀八。天然パーマの反面教師。

「一番前の教卓の前だから、サボれないんだよなぁ…」
「お〜い高瀬、お前は教師の前でそれを言うな〜」
「はぁ〜い…」

銀八先生。カッコいいけど…不真面目な感じ……。

「罰として放課後補習な!!」
「えぇ〜!嫌だぁ〜…!」
「絶対来いよ!じゃねぇとパチンコにつき合わすぞ!」

先生〜?未成年をパチンコに誘うのはちょっと…



ーああ…早く帰りたい…

気付けばもう9時。完全に危険な時刻…
「先生…帰りたいです!」
「じゃ、送ってやるよ。それと…最後に……」

先生が手招きをしているから、私は先生の元へ駆け寄った。

頬になにか柔らかいものが当たった。
「ふぇ!?」

私が間抜けな声を出したからかな…?

先生が笑った。

「ぷはっ!お前っ間抜けだな〜!!」
失礼な………。

「いいいイキナリ先生が……っ!その…」

「キス?」
「をするからで……!!その……決して嬉しいとかいう感情は1センチも1ミリも抱いてないですからね!!決して!!!!」

先生は私の頭に手をポンと置いて笑った。


「分かってるよ。これは俺へのご褒美」

何故か悲しそうに見えた。
教室を出て行こうとする先生の袖を、私は引っ張った。

このまま帰ってはいけないと思ったから…

「でででも…その…ちょっと嬉しかったりしたような……でも別に嬉しいわけじゃ……ッ!!!」

先生はまた笑った。

「どっちだよっ!」

「どっちって…!その…」
こんなに笑っている先生は初めて…カッコいい……
「なーんて思ってないですから!!」

「は?」
「いやっ!その…!」
先生は私の頭を撫でて言った。


「お前飽きないやつ」


こんな事を言われて、まともにいられる女の子が何処にいるか聞きたいもんだ。

なんか私おかしい……。なんで先生といてこんなに熱くなっているのだろうか……。

あああああ!!
「ぎぎぎ銀八先生!かか帰りましょう!!」
「お前慌て過ぎ。可愛いやつ」

かか……可愛い?
「かかか可愛くなんかないです!!っていうか帰りましょう!!」

「そうだな」

ヤバい……。カッコいい…。
先生ってこんなにかっこ良かったっけ?

なんか調子狂っちゃうよ…

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ