銀魂 short

□嫉妬
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最近、煙管を吸う回数が増えた。



真選組一番隊隊長・・沖田総悟。




若くして真選組で一、二を争うほどの刀の使い手。あの剣さばきに一瞬で心を奪われた。



血に染まっていても汚れることを知らない、あの青年をこの手にしたいと。自分の腕の中に収めておきたいと。




だが、沖田には土方という恋仲がいた。真選組の土方十四郎だ。



"鬼の副長"と恐れられている奴が恋仲と知って、どす黒い感情が身体の奥底から溢れてくる。



「ククッ…土方ァ、てめぇには渡さねェ」



刀を抜き地面に思い切り刺す。




「真選組を潰して土方も潰す。そして奴を、沖田を仲間に引きずり込む」



口の端を吊り上げて妖艶な笑みを浮かべる。まさに獲物を捕らえるときの表情だ。





「土方ァ…ぶっ潰してやるよ。この腐った世界もろともなァ」





そして高杉の姿は暗い闇の中に消えていった。



愛しい人を想いすぎて起こるこの現象に終わりは来ないのだろうか。




end
 

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