捧げ・頂き・リク小説

□ただ見てるだけで
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一目みてから何かが他の奴らと違うと思った。


身に纏ってる雰囲気とか仕草とか何もかもが高1には見えなかった。


俺、沖田総悟はまわりに年上・・つまり大人しかいない環境で育った。



俺の性格のせいもあるだろうけど、同世代の友達と呼べる友達は全くと言っていいほどいなかった。



だからなのか、片目を眼帯で隠しているその男に惹かれていった。


気づくといつも目で追っていて、目が合うと息をするのも忘れるくらいの緊張感が俺を包む。



そんな日々が続くある日、俺は姉ちゃんに相談してみた。



「この感情は何なんですかねィ…」


一通り話し終わり最後にそう言うと、姉ちゃんはクスクスと微かに笑う。


「総ちゃんはきっとその人に恋してるんじゃないかしら?」


はい?


今なんと仰いましたか、姉ちゃん。


恋??



「相手は男ですぜ?」


俺はしっかりはっきりと姉ちゃんに伝える。けど姉ちゃんは、


「あら…恋に男も女も関係ないんじゃないかしら?」


くすりと笑って俺の頭を撫でる。「よく考えてみて」と言ってその場を離れていった。


姉ちゃんにそう言われてから奴、高杉を変に意識してしまう日々が続いている。


しかも最近は、高杉に見られているような気もしてくる。


(こりゃ、まじに重傷でさァ)



この感情に気づいてしまって、どうすればいいか分からない。いままでこんな感情を抱いたことは1度もなかったから。


だから、気づかれないようにバレないように見ていることにした。


そうしていたら、高杉とよく目が合うようになっていった。まぁ、俺が見てるんだからあたり前なんだけど。



そんな日が続いて、俺の高杉への想いがどんどん大きくなっていった。


見てるだけじゃなくて、触りたい。キスしたい。抱きしめたい。・・この気持ちを、この想いを伝えたい。


そんな気持ちが溢れてくる。



(一体全体、どうしちまったんでィ)
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