拍手夢

□夏の夜の夢
1ページ/1ページ











きらきら 光る
夜空の 星よ








満月が浮かぶ今夜も
じめりと湿気に満ちた熱帯夜。
こんな夜中にすることも無く、
ただ屋根の上に寝転ぶ。
それだけで額には汗が浮く。






「あっつー………」


「言わないでよ、
更に暑く感じるじゃないか」


「んなこと言ったってミスト、
星すら見えないこんな夜だもの」


「要は暇なんでしょ?」


「御察しの通り」








また、生温い風が頬を撫でた。








「仕方ないな…
じゃあ、星明かりで良いかい?」


「いいのよ 明かりなんてつけないで」


「さっきと矛盾してないかい?」







「だってこんな星明かりも無い
真っ黒な世界なんて










あなたに包まれているみたいじゃない?」






夏の夜の夢





「…本物だと暑いかい?」

「それでくたばるなら本望よ」


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ