04/18の日記

17:30
言葉の強さと想いの強さ
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こんにゃく


すみません間違えました、こんにちは


松本裕です


予測変換に頼るとこうなりますね、こんにゃくて


それはさておき、一昨日は新宿で歌ってきました


朗読と音楽のイベントということで、音楽サイドの出演者も普段とは違う試みをしていましたね


かく言う僕は、こんな感じに


セットリスト
・ゆりかご
・シンバルを聴きながら
・長編:押入れの春


青山さんが以前から好きだと言ってくださっていた『ゆりかご』から始め


ただ綺麗な曲を歌うだけの人じゃないことを『シンバル〜』で垣間見せつつ


残り30分は長編の最新作『押入れの春』をやってみました


5ヶ月ぶりの長編演奏だった訳ですが、途中で言葉やコードが飛ぶこともなく歌い切れました


ところがまさかのアクシデント


演奏中、急に左手の人差し指が自分の意図しない動きを始めたのです


みるみるうちに人差し指の全関節が曲がっていき、ダンゴムシみたいに丸まって動かなくなってしまいました


まるで肘の辺りから紐で引っ張られているみたいに、いくら伸ばそうとしても開いてくれません


要するに「指がつった」のだと思いますが、もうすぐライブ歴13年の僕も初めてのことに戸惑いを隠せず


痛みならば死に物狂いで耐え抜いて演奏を続けるところだけど、さすがに動かないのではお手上げです


演奏が止まるのは無念でしたが、右手を使って指を引き伸ばし


次第に動くようになっていきました


手指の病気や障害を抱えたミュージシャンも、知り合いの中にいたりするので


一瞬「今後この症状と付き合いながらライブをしなきゃいけないのか」と、目の前が真っ暗になるような感覚を覚えました


ただ、これで少し緊張が解れたというか開き直れた部分もあったかもしれません


演奏後、涙している方もいたりして


思い切ってやってみて良かったなと思いました


ありがとうございました


出演者の中で唯一初めましての成宮さんは、青山さんと一緒にライブをされているのは知っていましたが


青山さんの音楽が優しいので、もっとほのぼのした朗読をされるのかと勝手に思っていました


あれはポエトリースクリーミングと言うんですかね、あまり詳しくないので分かりませんが


僕の作品の作り方って、まずはお客様が曲の世界に入りやすいようにして


徐々に展開していき、ここぞという所で感情を爆発させるパターンが多いのだけど


成宮さんは真逆で感情100%がデフォルト、ここぞという所でスッと力を抜くという感じ


だから正直言葉の内容や意味するものはあまり伝わらなかったけれど、多分彼女の売りはそこではなく


甘い声質でありながら息を荒くして叫び続けるその姿や熱量、ミスマッチ感が醸し出す未成熟な危うさも含めて


そこに魅力を感じる人たちが集まるのだろうな、と思いました


音楽の世界でも作品づくりにこだわる人と、演奏やパフォーマンスにこだわる人がいます


それで言うときっと彼女は後者


いやもちろん作品にも思い入れは強いのだろうけど


ライブのやり方としては「言葉を作品にして伝えたい」というより、「言葉を媒体にして生の感情を伝えたい」という感じがしたのです


作る方に比重のある僕はどうしても違う聴き方をしてしまうのだけど、こういう表現もあるのかと考えさせられました


どちらが優劣ではなくてね、方向性の違い


その点では菅野さんの方が拙さはあるものの、言葉を大切に、表現を豊かにしようという気持ちを感じたし


どういう心境の時でも素直に聴ける安心感はありますね


そして個人的には横田くんのライブが凄く良かったです


一歩間違えれば独りよがりになってしまう世界観、これは成宮さんにも通じる所かと思いますが


この日の横田くんはそれを的確な形で届けることが出来ていました


後で色々と話したら、40分ステージということもあり選曲や流れにはいつも以上に気を遣ったとのこと


それに加えて歌もギターも、技術的な部分が冴えていた


僕の中では「何を表現するか」を考えるのは二流、「どのようにして伝えるか」を考えるのが一流だと認識しています


この日の横田くんのライブはお客様を自然にリードしながら適度に揺さぶって、楽しませていたように感じました


別に「リードしよう」とか「楽しませよう」とか考えていた訳ではないと思うけれど


「自分の曲たちをどのように放てば届きやすいだろうか」と考えると自然にそうなるものです


それぞれの言葉が強かった夜


いや恐らくそれ以上に、言葉以上に想いが強かった夜


楽しかったし、また色々なことを考えました


ありがとうございました


さて、次のライブは明日ですが


URiTAさんと金子さん、これは来て損は一切ないという感じですね


僕にとってURiTAさんはソロのイメージが強いですが、以前曼荼羅で対バンした時のバンドスタイルも完璧で


音楽でさえあれば何をやっても素晴らしいものになる、そんな匂いのする人です


僕自身も非常に楽しみにしています


さあ、そしてその次はいよいよワンマンですよ


この日もまた長編『押入れの春』を演奏予定です、春ですからね


今度は指がつらないよう気を付けます


ここでひとつワンマンについての発表をしたいのですが


日記がだいぶ長くなりましたし、また改めて書きますね


気になる方はひとまずTwitterを見てみてください、そちらで先に発表しておきます


ともかくワンマンにご来場のほど、皆様よろしくお願いします


何卒よしなに


▽次のライブ


4/19(水)こまごめわいわいほーる
『我意我意 vol.32』
開場18:30
開演19:00
前売¥2000+D(¥600)
当日¥2500+D(¥600)
出演:URiTA/松本裕/金子TKO/佐生隆
3番手、20:20〜出演予定、35分ステージです


4/23(日)つつじヶ丘Bless
開場18:00
開演19:00
¥2000+D
出演:松本裕
※ワンマンライブです

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