novel

□赤色のビー玉
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「ふぅ・・・」

二、三度緩い動きで全て出し終えると、萎えた自身をルークの中から引きずり出した。

ルークは気を失ってしまった様で、ぴくりともしない。

手首を見ると、若干血が滲んではいるが、ほぼ止まっていたので後で手当してやることにした。

ルークの秘部に指をそっと挿入し、中から自分が出したものを掻き出す。

途中、ルークが微かに喘いでいたが、起きる気配は無い。

濡らしたタオルでルークの体を清め、切れてしまった秘部に薬を塗ると、服を着せ、ベッドに寝かせてやる。

シーツを交換し、先ほどまで使われていたシーツを見ると、溜め息が出た。

事後処理を済ませると、ガイはルークの手首を見て、頭を抱えた。

どう見ても傷は一回や二回では付けられない程、数がある。

(どうしてこんな事を・・・)

前はこんな事はしていなかった。

何が原因なのだろうか。

ストレス? 刺激でも求めているのか?

それとも・・・

「ん・・・」

「!」

ルークの声で、自分の考えが段々恐ろしい方へ向かっていることに気が付いた。

危なかった、と、思う。

そういえば、ルークの手首には、随分前に付けたのであろう、薄くなっている傷や、一ヶ月以内のもの、一週間以内のものなど、たくさんの痕があった。

少なくとも、さっきの傷は今日付けられたものだ。

どうして気付けなかったのだろう。

どうして気付いてやれなかったのだろう。

もっと早くこの異変に気付けていれば・・・

「クソッ・・・!」

ガイは自分の膝に拳を叩き付けると、ルークの額に口付けた。

「頼む。もう、こんなことはしないでくれ・・・」

ガイは願うことしか出来ない自分の情けなさに腹が立ち、今度は思い切り壁を殴った。









今度こそ守ってみせる

もう二度と、ルークが苦しまないように

もう二度と、自分を傷付けなくても良いように






赤色のビー玉
(お前は俺が守るから・・・)
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