novel

□いつからだろう、君を求めるようになったのは
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嫌いだった。

わがままで、自己中心的で、人を頼ってばかりで。

嫌いだった。

昔の自分を見ているようで。

嫌いだった。



だけど



いつからだろう。

朝、教室に入るとき、君を探すようになったのは。

いつからだろう。

君が欲しくてたまらなくなったのは。

いつからだろう。















「おはよう、」

「いつもいつもうぜーんだよ」

「挨拶くらい返してくれても、いいんじゃないか」

「んだよ、うっせーな」

「・・・・」

いつもと同じ朝。

君の席は、大きな窓の近い列で、俺の隣だったね。

授業中は、聞いてるのか聞いてないのかわからないけど、いつも外を見ていたね。

飛んでいく鳥を、目で追ったりしているのをよく見かけた。

休み時間は、友達と楽しそうに話しているのをよく見かけた。

俺には向けてくれない、笑顔を見た。

午後の授業は、ほとんど眠っていたね。

俺は、君が困らないように極力綺麗な字でノートをまとめているよ。

午後の授業、全く聞いていないから、写させてあげられるように。

放課後は、いつも掃除をサボって遊びに行っているね。

当番じゃないときは、いつも俺が君の代わりに掃除をしているんだよ。

いつも大変だね、とみんなに言われるけど、君のためだと思ったら全然苦にならないんだ。

掃除が終わった頃に、君は戻ってくるね。

みんなが何か言っているけど、君はただ一言、うぜーって言って聞かない振りをしているね。

俺の方をチラリと見て、ちょっと照れながら小さな声でサンキュって言う。

俺はにこりと微笑んで、これくらい任せなって返す。

すると君は、ふいっとそっぽを向いてしまう。

それがとても可愛くて、やってよかったって、思うんだ。



だけど



君は授業中、外ばかりに目を向けて、俺の方を向くことはない。

鳥ばかり目で追って、俺のことを目で追ったりしない。

休み時間、隣の席なのに、わざわざ遠い友達の方に行く。

話しかけてもくれないし、笑顔なんて見せてくれない。

午後、眠っている君のためにノートを綺麗にまとめているのに、見せてなんて言ってこない。

放課後、友達は誘って行くけど、俺は誘ってくれない。



いつもそうだ。



自分がしたくないことは俺に押し付けて

俺が求めても、それに応えてくれない。



どうして、



俺はこんなに君を求めているのに、君は俺を求めてくれないの。



どうして、



俺は君が欲しがっているものを与えているのに、君は与えてくれないの。



どうして。































俺のモノになってくれないの?

































「いっ・・・、何・・すんだよ・・・・」

「俺はお前が嫌いだよ」

俺は君が好きだよ。

「だから、こんなことするのか」

「それは違うな」

俺は君が大好きなんだ。

「サイテーな奴」

「俺はお前が嫌いだから、何でもできるんだよ」

君が好きだから、ずっと傍に居て欲しい。

「そんなに俺のことが嫌いなら、構わなきゃいいだろ」

「それはできない」

好きな人に構うななんて、無理な話だろ?

「・・・放せよ」

「お前に、聞いて欲しいことがあるんだ」

君に、話したいことがあるんだ。

「俺、」



お前のことが



















なぁ、ルーク。

俺はお前のことが好きだけど

お前は俺のこと、どう思ってる?

俺はお前のことを愛しているけど

お前は俺のこと、どう思ってる?







なぁ、ルーク。

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