StrikeWitches-太平洋の魔女

□SP17:傲慢、高飛車、上から目線
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 ここはリベリオン合衆国の首都ワシントンにある居城、ホワイトハウス。全ての政務を取り扱う、国の最重要機関だ。
 そこに収集された陸軍、海軍、空軍、海兵隊の重要人物たちと政治家二人。一人はリベリオン合衆国大統領、フランクリン・デラノ・ルーズヴェルト。もう一人は副大統領のハリー・S・トルーマンだ。
「諸君、これは一体どういうことなのか、説明して貰えないだろうか」
 皆の準備が整ったのを確認して、ルーズヴェルトが言う。
 陸軍の将官が、流し目で空軍将官を睨む。お前が言え、という意味だ。
「はっ、それなのですが、航空ウィッチの数が著しく不足しておりまして、大陸反攻作戦は全て、現地司令官の判断で中止とされているようです」
 直立不動の体勢で空軍の将官が答える。
 しかし、ルーズヴェルトが聞いていることは少し違った。具体的には、地域がである。
「太平洋…ですか…?」
 想定していなかった質問だったのか、将官たちはうろたえる。
 メインとして捉えて来た欧州方面ではなく、ネウロイの勢力も欧州ほどとは思えない太平洋方面での失敗……となると、早期反攻作戦カート・ホイールか、初戦でのヨークタウンの損失か、はたまた水中型ネウロイとの戦闘時の大損害か。数えてみれば、実は物凄い大敗を繰り返していたりした。
 だが、海軍の将官は立ち上がってこう言った。
「大統領。本日、空母ワスプが海軍最強とまで言われるウィッチを乗せてハワイを出ます。我が海軍の戦力が充実していれば、あの程度のネウロイなど、簡単に蹴散らすことが出来るでしょう」


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