詩世界の夢見窓
□再開
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―今すぐ貴女に会いたい、ミュール―
シュレリアは天文台に居た。
ミュールと連絡が取れたのは
つい最近の事だ。
相変わらず私がいても、いなくても
『別に』っと言った感じで
ミュールが本当に私の事を
好きだと想ってくれているか
という不安が押し寄せてくる。
「ミュールのバカ…」
「誰がバカですって?」
バッ!
シュレリアが振り向いた
その先にミュールがいた。
「帰って来て最初に聞く
貴女の声が、バカだとは
思わなかったわ」
ミュールはそう言いながら近づいて来た。
「なっこっあっ!?」
「何故此処に貴女が…であってるかしら?」
シュレリアは『こくこく』というより
『ぶんぶん』と首を縦に振っている。
「向こうでやるべき事が終ったから、帰ってきたのよ」
言い終わると同時に
ミュールが目の前に来ていた。
「本当にミュール…なの?」
シュレリアがミュールの
顔をのぞきこんだ。
「 えぇ本物よ、会いたかったわシュレリア」
「うん…」
ミュールがシュレリアを
抱き寄せシュレリアも
つられておずおずと
ミュールの首に手を回した。
「ミュール…?」
「何?」
「お帰りなさい」
それを聞いたミュールは
最初驚いたが微笑み。
「ただいま」
と言った。