綴り
□屋上
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コンクリートは冷たかった。
その冷たさが、私には心地良いと感じる。
あるとき、小さな鳥を見た。
とても綺麗だった。
あんな小さな身体で、自由に飛んでいる。
それが羨ましいと感じた。
「私は飛べる」
青い空が私を誘い
風が私を導いてくれる
フェンスを越えると、もっと空を、「自由」を感じた。
私の鼓動が高鳴っている。
私に「飛べ」と訴えている。
「飛べる……私は、飛ぶんだ!」
限界だった
私はもう、足をつける必要はない。
そして、勢い良く飛び出した――
完〆