イナズマ・イナゴ

□10年後吹雪× 小6虎丸
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†ただただ、あなたともっと居たい†




虎丸は“虎の屋”のきりもりを終え、自室の部屋のドアを開ける。


ガチャ


「只今帰りました」


部屋に入るなり、ダイビングのフローリングの床に座り、雑誌を読んでいる吹雪が目に写った。


「あ、おかえりー。おつかれさまだねー」


「…………はぁ」


吹雪のグウタラっぷりに呆れて玄関に佇んでいる虎丸に、吹雪はチョイチョイっと手で手招きをする。


「虎丸くーん。こっちおいでよ」


「………」


トコトコトコ。


吹雪の前にまで来た虎丸は一旦足を止める。


「あの、なんですか。俺忙しいんですけ……」


「可愛がってあげるから僕の上に座んなさい」


「……!!」


吹雪はイケメンスマイルでいやらしいほどニコニコしている。
虎丸は吹雪の一言に顔を真っ赤にし、なんだか慌ただしくソワソワしている。


「虎丸くん。来て」


吹雪の真面目な顔に弱い虎丸は、暗中模索の繰り返しの結果、


「……はい。…………士郎さん」


漸く虎丸は吹雪の太股の上へと腰掛けた。


「えー?違うよ。僕の方向いて座るんだよ」


「よっこいせ」といって虎丸の向きをかえる。


「うわっ!?いきなりなんですか!!」


これには吃驚した虎丸は少し暴れだす。


「ん―……。向かい合わせじゃないと――……」


少し考える素振りをした吹雪。


「こんな事出来ないじゃない」


「ンっ……!」


吹雪は虎丸の唇にキスをした。


「ふふふ……」


また1つ


また1つ


また1つ


「ふ……し、しろうさぁ…」


また1つとキスをしていく吹雪。


「ふふふ……虎丸くん。今すごく可愛い顔してる」


「……どんな顔ですか、」


「えー?そーだなー。欲情仕切った、蕩けきった顔かなー?」


「!!…なっ」


虎丸は吹雪の頭に平手を決めようと手を振り上げると、すかさず吹雪に手首を掴まれ、抱き寄せられる。


「好きだよー虎丸くん」


虎丸も吹雪に抱きつき、胸に顔を埋めた。


「……うぅ…ずるいですよ……それ……」














おわり
 

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