白恋

□門出
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僕は、真都路や烈斗のおかげで無事に成長できた。
二人がいなかったら今頃僕は…。
相当飢えてたか死んでた。

そして、小学校を卒業する事が出来た。
この卒業を期に、僕は変わろうと思うんだ。

烈斗「本当に、いいの?」
吹雪「うん、そろそろ自立しないとね」

僕はこの家を出る事にした。
家族全員の思い出が詰まり過ぎている、この家を。

烈斗「にしてもいつから決めてたの?」
吹雪「ずっと前から思ってたんだ。このまま思い出に縋ってもダメだって」
烈斗「…そっか」
吹雪「落ち込まないでよ、烈斗の家からも近くなるんだし。遊びに来てよ」
烈斗「そうだね」

引っ越すと言っても大した距離じゃない。
白恋中に通う事になるからその近く。
そして烈斗の家からも近くなる。
アパートの一室。

吹雪「写真とかは持っていくけどね」
烈斗「まあ、そうだよな」
吹雪「今日真都路はどうしたの?」
烈斗「何か用事あるってさ」
吹雪「珍しいね」
烈斗「…ハァ」
吹雪「さっさと告白しなよ」
烈斗「わかってるんだけどさ」

二人で荷物を詰めて行く。
これからは、一人で何でもこなすんだ。
大丈夫、僕ならできる。
根拠はないけど、自信でいっぱいだった。


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