薄桜鬼
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序章
「あ、おはよう。千山さん」
「また遅刻じゃん。1時間目終わったよー」
「おはよ。ちょっと色々しててねー。」
「あー、そうなんだ」
こんな風に至って普通の中学生としての生活をしているのに、他の人のように楽しめない。
自分の生活に感情を入れられないんだ、何故かわからないけれど。
「…という訳で…は…という事が…」
あー、めんどくさい。数学なんかして何になるの。
そんな事より歴史がやりたい。
歴史は自分が得意とする数少ない分野だ。
歴史は本当におもしろい。今まで生きていた人達の軌跡を知れるのが。
特に幕末から現代に向けての時代はいい。今までの日本と一転して現代へ向かうのがとても面白いんだ。
―それぐらいの時代に生まれたかったな。
そう思いながら、退屈な授業から逃げるように机に突っ伏して眠り込んだ
―しばらくして。
「―…、―」
「……に…ろ…!」
騒がしい人の声が聞こえる
授業、終わったのか…?
まあいいや。このまま二度寝…
そう思った瞬間、大きな爆発音が聞こえ、地面が揺れた。
家庭科室かどこかが爆発?
「う、わ…!」
いきなり、床が突き抜けたかのような感覚に陥って、自分は意識を手放した