浅夢物語
□次に貴方に逢うときまで
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もしも…
もしもね、土方さん
貴方があの時…あの最期の時に
『生きろ』
って言わなければね、
すぐにでも追いかけてゆきたかった。
崩れゆく身体は花弁が舞うように散っていった。
残されたのは、
隊服と、わたし。
そして、残響のような、貴方の言葉。
一人、また一人といってしまった。
そして、貴方も。
後ろ姿を見送るしか出来なかった。
みんなが、貴方を頼むとわたしに言って去っていった。
土方さん
わたしは今も、
一人で生きています。
次に貴方に逢うときまで
(此処にいます)
了