土方歳三〜春の月〜
□第四話
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【土方歳三 第四話】
<ナミ>
土方さんに有無も言わさず連れられて来たけれど…。
「す、すごい…」
土方さんの家…おーっきーい!
お、お金持ちなのかな。
なんか門番ぽい人もいるし…。
でも、あれ?
土方さん…正門から入らないのかな?
<土方>
「俺らは裏からだ」
<ナミ>
「?」
なんでなんだろう…。
でもそれより…。
つ、疲れた…。
土方さん足速いし。
それに結構な距離歩いたからもうへとへとだよ…。
<ナミ>
土方さんのおうちに入ると、小さなお部屋に案内されて、そこで待ってるように言われた。
あーもう本当に疲れた。
ちょっとだけ横になってもいいかな…畳気持ちいいかも。
「はぁ…」
ガラッ。
<???>
「…」
<ナミ>
…。
「きゃっ!」
や、やばい知らない人に他人のおうちでごろごろしてるとこ見られたっ!
<???>
「す、すみません…女子の部屋に入るのに…声くらいかければよかったですね」
<ナミ>
「い、いえっ!私こそ、失礼しました」
慌てて正座する。
誰だろ…知らないお兄さん。
困らせちゃった。