小話
□願い事
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−四天宝寺−
千「笹野葉あったとよ」
ユ「お〜さすが千歳やなぁ。だてに放浪してへん」
小「早速書きましょ〜はい、短冊もこんなにあるわよぉ」
謙「……………」
財「(やけに真剣やな)謙也さん、何て書いたんですか」
謙「あ、ちょ…っ」
財「……"モテたい"…………………頑張って下さい」
謙「ええ!何やねんその顔!何!?」
紅「アイツの惚気話から解放されますように…」
健「白石は何て書いたん?」
白「ん?俺は…"りんちゃんがこれ以上可愛くなりませんように"」
健「……そ、そうか」
白「あれ以上可愛くなってもーたら、俺の心臓が持たへん。この前もな「短冊もう1枚持ってきて、一瞬で叶わなくなってもーたから」←紅葉
千「猫ちゃんと仲良しに……金ちゃんは何て書いたと?」
金「皆とずーっと一緒におられますようにって書いたで!」
小「き、金太郎さん…」
ユ「銀は何て書いたん?」
銀「来年も再来年も…こうして変わらず、おられるように」
全「「「…………」」」
謙「お、俺書き直すわぁ」
小「や、やっぱり友情は大切やね。ね、ユウくん!」
ユ「そ、そやな!俺も同じこと書こうとしてたんやで」
金「??」
『お兄ちゃん!天の川だよ!!』
リョ「ふぁ……うん」
『織姫と彦星、ちゃんと会えたかなぁ…?』
リョ「…会えたんじゃない?こんなにはっきり見えるんだし」
『そっか…そうだよねっあ、短冊書かなきゃ』
リョ「ここで願えばいいじゃん」
『でも、短冊にも書きたいんだもん』
リョ「………(何書いてんだろ)」
『お兄ちゃんは書かないの?願い事』
リョ「……書かない」
『えっどうして?』
リョ「もう叶ってるから」
『?』
南「お、そーいや今日は七夕か」
菜「そうですよ、月も綺麗ですし…おじ様も見てみたらどうですか?」
南「後でね。…ぷっ思い出した」
菜「何をです?」
南「リョーマだよ。いつだっけか、アイツが短冊に書いた願い事……
"りんがずっと、俺の妹でいますように"って」
菜「リョーマさんが?ふふ、可愛い」
南「当たり前だろってな、思わず笑っちまったよ」
菜「本当に仲良しなんだから。あ、お饅頭食べますか?」
南「おう、縁側に置いといて。月見でもしよっかな」
『(お兄ちゃんと白石さんが、ずっとずっと、傍にいてくれますように…)』
☆fin☆