原作短編

□罰ゲーム
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「…ナルト、おいで」

「………」


ベッドの端へと腰かけたカカシは、数歩先に立つナルトを見上げていた。

“負けた方が勝った方の言うことを聞く”

そう勝負をしたのはつい先日。
不本意ながらもそれを承諾し、勝負に挑んだナルトは、見事にカカシに負け、今日、その“お願い”を実行するために、こうしてカカシの部屋へと赴いていた。

が、いざとなるとどうしても抵抗があるらしい。
カカシは、先程から難しい顔をしてこちらを見つめたまま立ちすくんでいるナルトにやれやれ、と苦笑すると、下から覗き込むように身を乗り出した。


「聞いてんの?」

「っ、……聞いてる、ってば」


突然距離を縮められ、吃驚してナルトは体を揺らした。
少し不自然な反応は緊張の為か。
カカシはクスッと笑うとベッドの上に乗るように目で合図した。


「………」


だが、ナルトはなかなかそれに従おうとはしない。


「負けたのはお前なんだから諦めたら?」

「う゛〜〜…、分かってるってば!」


悔しそうに顔を歪めカカシを上から思いっきり睨み付けると、諦めたのか、ナルトはゆっくりとした動きでベッドへと足を掛けた。
その動きに合わせる様にして、カカシも完全にベッドの上に体を乗せる。
お互いに向かい合うと、ナルトはカカシの様子を窺うようにチラチラと視線を送った。


「あ、あのさ、カカシせんせー…」

「何をすればいいか、分かってるだろ?」

「………知らないってば」


一刀両断され、ナルトはフイッと目と逸らした。


「ナ〜ルト」

「知らないもんは知らないってば」

「…そうか」


カカシは言い張るナルトの顎を掴むとグイッと正面を向かせた。
それでも知らない顔をするナルトの下半身に手を伸ばすと


「あっ……!」


途端に漏れる甘い声。
ナルトは慌てて口元を押さえた。


「こっちはそうでもないみたいだけど?」

「う、うっせー!」

「はいはい。でも、負けは負け、だよ、ナルト」

「分かってるってば!」


じゃあ、まずは服を脱いで、と目で合図するが、ナルトは顔を真っ赤にして動こうとはしない。
縋る様な視線を敢えて無視したカカシは、スッと目を細めた。


「ナールト」

「………」

「往生際が悪いぞ」


なかなか行動に出ないナルトに少し強い口調で言い放つと、青い瞳がギッと睨み付けてきた。


「っ、オレってば、キジョーイ、だっけ?せんせーの上で動けって言われただけだってば!その他はノーサンキューだってばよ!」

「は………?」


思いもよらない主張にカカシは唖然とナルトを見上げた。
それとは対照的に真剣な顔で見つめてくるナルトの視線に我に返ったカカシは、フッと声を洩らした。


「…な、何が可笑しいんだってばよ」


笑われたのが意外だったナルトは、口を尖らせ少し低い位置にあるカカシの顔を覗いた。


「いや、悪い悪い。可笑しくはないけど……、そうか、そうだよな」


何やら一人でうんうんと納得しだしたカカシに、訳が分からないといった顔のナルト。
カカシは、何か変なことでも言っただろうかと考えだしたナルトの唇に触れるだけのキスをすると、了解、と耳元で囁いた。


「お前、やる気満々だね」

「はぁ?!」

「オレを満足させてくれるんだろ?ナルト」

「な、なんでそうなるんだってばよ!」

「だってなぁ…」


カカシは焦るナルトを面白そうに見つめながら、いきなりズボンの中に手を入れた。


「ひゃっ…?!」


突然の刺激にナルトの肩がビクッと跳ねる。


「さっきの言い方じゃ、ねぇ…」


カカシは確かに存在を主張しているまだ幼い性器を直接掴み、ゆっくりと手を動かしだした。


「安心しろ。前戯は全部俺がやってやるから」

「あ…!やっ…な、にが……あぁ…!」


カカシはナルトの腰に空いている方の腕を回し、体を引き寄せた。
胡坐を掻いたカカシに向かい合うように膝立ちしていたナルトは、咄嗟に逃げようと上半身を捩った。

しかし、カカシの腕はびくともしない。
仕方なく、肩に手を置きギュッと掴んだ。


「期待してるからな、ナルト」

「やぁ…ぁ…うあ、いたっ…!」


カカシはナルトのズボンを下着ごと膝まで下ろし、その手を後孔へと持っていくと、きつく締まった蕾に指を一本入れた。
いきなりの挿入に痛みを感じ逃げを打つナルトを拘束する腕はそのままに、目の前にある首筋へと舌を這わせる。
同時にナルトの弱いところを指の腹で強く押してやると、肩にあった手がプルプル震え、背を丸め額を肩に押し付けてきた。


「はぁ…ぁあ…やっ、め…ぁア!」

「気持ちいいでしょ?」


多少強引ではあるが、前と後ろの両方の刺激に堪らないと喘ぐナルト。
口では否定の言葉を繰り返しているが、説得力はない。
フルフルと痙攣し出した両足は、絶頂が近いことを物語っている。


「イきそう?ナルト」

「…あ!…ぅあっ…、ハ…ぁ…ぁあ…!」


返答はないが、手の中にあるナルトの性器がビクビクと震え、限界を示している。
カカシはそれに気付かないフリをし、決定的な刺激は与えずゆっくりと焦らすような愛撫をした。


「やっ、ぁ…ハッ、せんせーっ!」


もどかしい、苦しい、と訴えてくる。
肩に爪を立て、ナルトは体を小刻みに震わせた。


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