魔王都物語

□二章「襲撃そして無力」
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『第二章 襲撃、そして無力』



「陛下!連れて参りました!」


訳も詳しく聞かされず、更に乱暴に連れて来られた俺は超が付くほど不機嫌そのものだった。

その不機嫌具合は国王を目の前にしても変わらず、兵士達に何度も注意されていた。


「貴様ッ!無礼だぞ!」


余りの悪態に一人の兵士が飛龍に剣を向けた。

俺は向けたソイツを睨みつけ、直ぐにでも殴りかかりそうな空気を纏う。
…一触即発。例えるならその通りであろう。


「静まれっ!!」


それを止めたのは国王であった。

国王はたった一言で、兵士達を静まらせ…
この部屋から出て行く様に命令を出していた。


残ったのは、国王と側近、そして俺とユウだけ…。


この状況を確認すると、国王は深く息を吐き…目を伏せて軽く頭を下げた。


「説明が足りず、貴殿に迷惑をかけてしまった。深く詫びよう……」
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