魔王都物語

□三章「旅立ち」
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  『第三章 旅立ち』



久々の再会だったが、飛龍の口からは…喜びの言葉よりも先に違う言葉が出てしまっていた。


「なんで、アンタが此処にいんだよ!?つーか、勇者ってどういう意味だよ!?」


口から出てくるものは疑問ばかり、本当は何か違う事を言いたかったが…もう何がなんだか…。
混乱する頭では限界だった。

そんな飛龍を見て祖父は苦笑していた。


「すまんのぉ…」


そう祖父は呟いて、真剣な表情をし…こう続けた。


「長く話している暇はないが、お前に伝えねばならぬ事があってな…」


「伝える事?」


なんだかんだと国王から、勇者になれやらと聞いたが他にあると言うのだ。
しかも、ただ事では無い…という様な表情をしている。

飛龍はその雰囲気を感じていた。
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