魔王都物語
□四章「ホークスの街」
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『第四章 ホークスの街』
スイーム城を後にした飛龍達が向かうのは、『港町アルビダ』である。
そこから船を得て、目的地『ロスラク』に向かう為である。
『アルビダ』はスイーム国の隣国『ラスム国』の領土にあり、必然的にスイーム国を抜けなければならないという事なるのだ。
つまり国と国の境目、国境を越えなければならない。
…別に簡単に越えてしまえば良いじゃないか!なんて甘い事は言えないのだ。
この世界(異世界)でも争いや問題が起きぬ様にと、通行規制が行われ旅人はそこで許可を貰うのだという。
許可は多分、あっち(自分)の世界でいう『パスポート』みたいなものだと思う。
そして結果的に、『アルビダ』に向かう前に『国境の街・ホークス』が飛龍達の第一の目的地となる。
城から旅立ったその夜、ユウはそう説明してくれた。
そして、広大な砂漠の海を歩き続けた先にその『ホークス』が姿を現した。
砂漠の中に街なんて見かける事がなかった為に、一瞬、蜃気楼か?と思いかけた飛龍であったが幻では無いと判断すると大喜びしていた。